なぜ習慣を変えるのは難しいのか?(参考書籍:ぼくたちは習慣で、できている。)

習慣とは何か

年始に立てる目標がご多分に漏れず毎年未達に終わるのですが、そろそろどうにかしたいという思いで今年は「習慣化」についての勉強から始めてます。

大前提として習慣にするということは、「無意識」でその行為を行うということ。歯磨きや靴紐を結ぶのにいちいち順番や動きを考えることはありません。つまりその行為を「意識的に」行っている時点でまだ習慣には遠い状態。無意識化に持っていくには、報酬に基づく反復運動を繰り返すことが大事なようです。 

ぼくたちは習慣で、できている。

ぼくたちは習慣で、できている。

  • 作者:佐々木 典士
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2018/06/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

なぜ習慣を変えることはは難しいのだろう?

まず、報酬についてですが、物事にはたいてい罰と報酬の二面性があります。ジョギングするには疲れるという罰がありますが、健康になるという報酬があります。飲酒には太るという罰がありますが、気分が良くなるという報酬があります。

ここで、人間が最もとりやすい行為は「より早く報酬が手に入る」選択肢です。ジョギングで健康になる未来より、疲れない現在。飲酒を諦めて健康になる未来より、気持ちよくなる現在。これが太古よりプログラミングされている脳の意思決定構造なので、それに逆らうのはなかなか難しい。これが習慣を変える難しさを説明してくれています。専門用語では、双曲割引と呼ばれるやつです。

これに対抗するのは、報酬の置き換えです。つまり、未来の報酬が現在の報酬を上回ることを「無意識下」になるまで理解する/疑問を浮かばなくする、ということです。お酒が体質的に飲めない人はお酒を断ることに毎回どうしようかな、、と迷うことはありません。無意識のレベルでそういうもんだと決めているからです。

でもそれは飲酒すると体調が即悪化するという「罰にバランスが傾いていること」により習慣化されたものです。では、一見して現在の報酬の方が魅力的な場合はどうしたらいいか。それは未来の報酬を確かに魅力的な報酬だと実感することしかありません。実感することで相対的に未来の報酬の魅力度を高めていく。そのためにはまずその行為を繰り返さなければならないようです。

習慣を変えるためにはトリガーを設計せよ

行為を繰り返すには、その行為のハードルを下げる必要があります。とにかく障害を減らすという作業です。朝のジョギングならば、まず朝早くおきること、寝癖をなおすこと、運動着に着替えること、様々な局面にめんどくさくて挫折する理由が隠されています。これらを一つずつ要素分解して障害を減らす。

例えば、

・夜早く寝る
・運動着のまま寝る
・靴を厳寒にだしておく
・寝癖のまま走れるコースにする

などでしょうか。朝早く起きるための報酬として、寝る前にちょっとした朝食を用意するのもよいかもしれません。

そしてこれらの意識的な活動の反復運動は、それを実行できたという達成感自体が報酬に置き換わっていきます。その力も利用しながら反復運動を繰り返していく。そうすると、行為の「トリガー」に出会ったタイミングで無意識にその行為を連想、そして実行できるようになります。

トリガーとは、先程の例で言えば、朝起きたら運動着を着ている→ジョギング、靴が用意されている→ジョギングという、その行為を誘発させる別の行為です。朝起きたら口が気持ち悪いから歯を磨く、歯を磨いたら鏡を見るから顔を洗う、顔を洗ったら・・・という形で、ある行為は別の行為のトリガーであり、僕たち大人は無数のトリガー+行為で既に習慣化されている生き物です。
なので、新しい習慣を身に着けようとするならば、まずはこの既存の習慣の連鎖の中に、意図的に習慣化させたい行為のトリガーを設計しなければなりません。

僕はここ3年程、読書を習慣にするためにかなり意志をつかってその時間を確保してきました。しかし、どうやら意志はあまり信頼できるパートナーではないようです。
なぜなら、先程見たように物事には二面性があって、何らかの報酬を得ながら意思決定するのが意志の仕事だからです。本質的には、たとえそれがどんなに足元の報酬が低くても、未来の報酬が得られるのならば後者の選択をすべきで、読書はその代表格と言えます。

 

やり始めるからやる気が出る

今回の学びを得て、僕は読書をするトリガーを増やすことにしてみました。朝起きたらまず開くPCの上に本を置く。ダイニングにも別の本を置く。電車で開くスマホのなかには、目立つところにAudibleを置く。
やる気は行為をする前に生まれるものではなく、行為をしてから生まれるもののようで、これを作業興奮というらしいです。であれば、読書もジョギングも、まずは1ページ目、まずは1歩目をどれだけハードルを下げて増やせるか。その果てに、無意識化=習慣化があるということのようなので、さっそくこのノートを閉じたら本を開いてみようと思います。